保健所における歯科保健業務指針について

2009年7月29日 08:17

注: 本指針は、平成9年4月1日に廃止され「都道府県及び市町村における歯科保健業務指針について」に置き換わっているようですが、過去の参考資料として記載します。

保健所における歯科保健業務指針について  

(平成二年六月二八日 健政計第二三号・歯第一八号)  
(各都道府県・各政令市・各特別区衛生主管部(局)長あて)

(厚生省健康政策局計画・歯科衛生課長連名通知)  
  
 平成二年六月二八日健政発第三九○号健康政策局長通知「地域保健活動の充実強化について」により、保健所における歯科保健対策を推進することとされたのに伴い、標記について、今般別添のとおり業務指針を定めることとしたので通知する。 

 
 今後はこの指針に基づき、保健所における歯科保健業務の積極的な推進に努められるよう格段の御配慮をお願いする。  
(別 添)  保健所における歯科保健業務指針  

第一 地域歯科保健対策の進め方  

 従来から地域で実施されてきた歯科保健対策は、乳幼児に対するむし歯予防のための事業が中心であったが、近年、人口の高齢化に伴う歯周疾患の増加等歯科領域における疾病構造の変化に対応し、乳幼児から高齢者まで生涯を通じての歯科保健対策を講ずることが必要となっている。  
 このため、保健所においては、従来の歯科保健事業の充実を図るとともに、むし歯、歯周疾患等が多発する傾向にある妊産婦、歯周疾患が急増する二○歳から四○歳にかけての成人、歯の喪失に伴いそしゃく機能が低下する高齢者、診療上各種の配慮を要する心身障害児(者)等に対する事業についても、市町村、学校、歯科医師会等関係機関・団体との連携・調整を図り、地域における一貫した歯科保健対策を進めていく必要がある。  
  また、医療法に基づく地域保健医療計画の作成に際しては、地域歯科保健対策が、広域的、計画的に推進されるよう配慮する必要がある。 

第二 保健所における歯科保健業務  

一 協力体制の確立  
歯科保健対策の推進に当たっては、保健所運営協議会、地域保健医療協議会等を活用し、市町村、学校、事業所、歯科医師会等関係機関・団体との協力体制を確立することが重要である。

二 情報の管理  
 歯科保健対策をより科学的に推進するため、事業を実施するに当たっては、事前に地域における歯科保健の状況を把握するとともに、事業の実施記録を整備し、事業効果についての評価を行う必要がある。これらの情報については、慎重に保管し、後日の事業に活用できるようにしておく必要がある。  
 企画の段階で把握すべき歯科保健の状況としては、歯科保健に対する住民の意識、地域における歯科疾患のり患状況、歯科医師・歯科衛生士等歯科医療従事者数、歯科診療所等歯科医療施設数、市町村・学校・事業所等における歯科保健事業の実施状況等があり、これらについては既存資料を活用するとともに、適宜調査を実施すること等により把握することが必要である。 
 なお、情報の管理を効率的に行うため、必要に応じ保健所等情報システム等の活用を考慮すべきである。

三 歯科保健の啓発普及  
 歯科保健は、乳幼児のみならず学童、成人、高齢者にとっても健康づくりの大きな要素であり、適切な食生活、正しい歯みがきの方法等により歯科領域の疾病予防を行うため、歯科保健についての正しい知識の啓発普及を積極的に行うべきである。その実施に際しては、関係機関・団体と連携し、各年齢層に対応した適切な内容にする等の工夫を行うことが必要である。 

四 歯科保健事業の実施  
 保健所においては現在、三歳児健康診査時に歯科健康診査が実施されているが、生涯を通じての歯科保健対策を推進するため、市町村等と協力し、歯科健康診査及び歯科保健指導を行い、必要に応じて歯科予防処置を行う等各種事業を実施していく必要がある。  
 これらの事業の実施に当たっては、その効果をあげるため、以下の事項について留意し、企画等を行う必要がある。  
  (一) 乳幼児、高齢者等対象者を明確にすること  
  (二) 達成すべき受診率、むし歯の罹患率等目標を明確にすること  
  (三) 実施場所、日時等の設定については、対象者の利便を考慮すること  
  (四) 市町村、歯科医師会等関係機関・団体との連携を密にすること  
  (五) 必要に応じて健康診査、保健指導、歯科予防処置等各種事業の総合化を図ること  
  (六) 事業実施後、目標の達成度等について評価を行うこと 

五 調査研究及び研修  
 歯科保健対策を推進していくために必要な調査研究の実施に努めるとともに、関係職員の歯科保健に関する知識の向上を図るため、歯科保健に関する研修等を行うことが必要である。 

第三 市町村等への協力  
 歯科保健対策は、広域的・専門的な対応が必要であり、保健所における歯科保健事業の充実強化を図るとともに、市町村等が実施する歯科保健事業に対する協力に努めることが必要である。  
 市町村においては、一歳六か月児健康診査時の歯科健康診査、老人保健法に基づく重点健康教育・重点健康相談として成人に対する歯の健康教育・歯の健康相談が実施され、また、在宅ねたきり老人への歯科保健事業も一部の市町村で実施されている。保健所においては、市町村がこれらの事業を円滑に推進できるよう、必要に応じて指導援助を行うとともに、関係団体等との調整を図ることが重要である。  
 また、保健所は、幼稚園・保育所、小・中・高等学校、事業所等における歯科保健事業の実施状況等を把握し、生涯を通じた歯科保健対策を推進する観点から、必要に応じこれらと連携・協力することが望ましい。

注: 本指針は、平成9年4月1日に廃止され「都道府県及び市町村における歯科保健業務指針について」に置き換わっているようですが、過去の参考資料として記載します。

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