ワンポイント
前回、「サラリーマン金太郎」の中の一節として「法律とは人間のためにある。役人に守らせるためにあるもんじゃない。国民を幸せにするためにあるものだ」という言葉を御紹介した。
これは、その通りで、様々な法律や規則は国民を幸せにし、国益を守るために存在する。
私は、かねがね法には三要素が存在すると書いている。その三要素とは「法の趣旨」「法の条文(文言)」「法の運用」である。
日頃から法を論ずる場合文言にのみとらわれた見方をしていることが多い。その代表例が刑法第134条の秘密漏示罪で、「ここには歯科医師」という文言が無いから、歯科医師にはこの条文は適用されないというものである。
(秘密漏示)第134条 医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、6月以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
しかし、私は常々この条文の「医師」には歯科医師が含まれると書いており、現在でもそう思っている。その理由は今回の件とは直接関係なので割愛する(興味のある方は以下の参考記事を御覧頂きたい。
さて、本筋に戻るが、法の本則の条文が全てを網羅している訳ではなく、そのために必要となってくるのが、運用(疑義解釈など色々な表現があるが)なのである。その運用を定めたものがいわゆる通知などである。しかし、それらの運用を行う場合に忘れてならないのが「法の趣旨」なのである。つまり、その法がなんのために定められたのか?法の趣旨の遂行のためには文言や運用から少しはみ出して法を執行するのは、究極的な法の目的である「国民の幸せ(利益)」のためには非常に重要なことなのである。
つまり、「法を作る立場」「法を運用する立場」においてはこの「国民の幸せのため」という最大の法の目的を常に念頭におく必要があるのである。
そういった視点で考えると、昨今の「海外輸入技工物は雑貨扱いで医療関係諸法の管轄外」という視点は、究極的な法の目的から逸脱しているような気がするし、もし諸法の運用で対応できなのであるなら、立法措置も視野に入れる必要があるだろう。
★ 参考記事
# 法の三要素: http://blog.dscyoffice.net/?search=%CB%A1%A4%CE%BB%B0%CD%D7%C1%C7
# 歯科医師の守秘義務: http://dscyoffice.net/office/10000/10010.htm
サラリーマン金太郎No20(金太郎は永遠不滅!!編):500円
建設業界のドン。元・加柴のトップ平尾宗太郎 曰く
291頁「法律とは人間のためにある。役人に守らせるためにあるもんじゃない。国民を幸せにするためにあるものだ」
まさにそのとおり!
